歯磨き粉の歴史

歯磨き粉という呼び方を今でもしていますが、そもそも「粉」と付いているのはどうしてでしょうか。

それには長い歴史があるのでそこから説明したいと思います。

 

古代でも使われていた

実はとても古くから歯磨き粉は使われていたことが分かっています。

古代エジプトのBC1500年のころの記録に歯磨き粉の作り方が書かれていました。

今から3500年以上前になります。

驚きですが、太古の時代から人間は歯のことを気にしてきたことが分かります。

 

時代が下り、古代ローマでは動物の骨や卵の殻を砕いて粉末にしたものを研磨剤として歯磨きに使っていました。

中世のフランスでは、蜂蜜と焼き塩と酢を混ぜて使っていたようで、白ワインでのうがいと組み合わせていました。

その後の時代もヨーロッパではタバコの葉を灰にして歯磨き粉に混ぜていたときもあります。

その頃は虫歯の原因が文字どおり虫だと考えられていました。

そのせいでしょうか、「虫歯」という日本語はまさにその名残をとどめていますね。

細菌学が発達した19世紀になって、原因が虫ではなく細菌だということが分かったくらいですから。

 

日本独自の歩み

日本ではいつから歯磨き粉があるのでしょうか。

これもかなり古く、3世紀まで遡ることができます。

その後6世紀に塩を使った歯磨きが行なわれるようになり、平安時代には歯槽膿漏について描写した医学書が見つかっています。

その後は江戸時代になるまで記録が見当たらないのですが、当然ながら人々はそれなりの歯磨きをしていたと考えられます。

江戸時代には、商品としての歯磨き粉が言及されています。

中身は研磨剤と香料などが混ぜ合わされたもので、歯を白くし口臭を取ることができるとアピールしていました。

 

近代以降の歯磨き

明治時代には、資生堂が日本初のペースト状の練り歯磨き粉を販売するようになり、つづいてライオンが日本初のチューブ入りのものを発売しています。

これらは今販売されているものの原型になっていると言えるでしょう。

ということで、昔の歯磨きは粉で研磨するという考え方だったために、歯磨き粉という呼び名だったことが分かります。

今ではほとんどが練り歯磨き粉つまりペーストタイプが主流となっています。